翔全繋互

部員と関係者の連絡用ブログです。

思奏響心 ~Fun To Do Fun To See~

保護者の皆様

本日、無事にスプリングコンサートを終えることができました。部員の帰宅が遅くなり、ご心配をおかけいたしました。申し訳ありません。

今年、こうしてコンサートが開催でき、保護者の皆様をはじめ、たくさんのお客様に演奏を直に聴いていただけたことは本当に奇跡でした。他を見れば開催中止となった学校も多くあり、私たちはどうにかこうしてこの日を迎えることができましたが、それまでに部員たち自身はもちろんのこと、ご家庭での支えがあったことを強く感じます。ご理解とご協力あってこその部活動であると改めて思います。本当にありがとうございました。

 

 

さて、話したことと重複しますが、良い演奏会でした。企画や飾りつけ、セッティング、その多くを部員たち自身が考え試行錯誤をし創り上げた今回の演奏会です。それぞれの学年の成長を感じ、次に繋がるものとなっていたと思います。

 

3年生はこれを機に引退となります。思えば彼らが入学をしてきた3年前、それまでの傾向とは違い約半数が男子という珍しい出来事に驚いたことを覚えています。入部した彼らは男女ともに真面目で素直な学年でした。上級生の練習に忙しく、しっかりと見ることのできなかった1年生のときも怠けることなくコツコツ練習を積み上げて一人ひとりが技術を高めていきました。仲が良く真面目、そんなカラーを持つこの学年の輝きは下級生の良き見本となっています。

そんな素敵な学年ではありますが、部活動での3年間は理想としていたものとは大きく異なっていたと思います。時勢に逆らうことはできず、正解はわからず、何かを責めることもできない彼らの気持ちはどこに向かえばよいのだろうかと、私自身大きく悩む2年間でした。けれど、どんな状況となっても彼らの頑張りたいという思いが途絶えてしまうことはありませんでした。悩み苦しみながらも芯はブレない彼らだったからこそのこの最後の1年間でした。コンクールでは真剣に音楽に向き合い、自分に向き合い、仲間と向き合っていました。指揮者としては彼らと同じように初めてのコンクール、最高に楽しい時間でした。

部活動での時間や出会いを大切にする3年生とこうして同じ時間を過ごすことが今日で最後だと思うと寂しさを感じます。毎年経験するこの日が最も喜びを感じる日でもありますが、寂しさを感じる日でもあります。最後のアンコール、音がいつもとは違いました。一つひとつの音に心がありました。響く音に心が動きました。自然と今までの一人ひとりとの関わりが思い出されて、気持ちを抑えることができませんでした。できることならば、もっと一緒に音楽を彼らと楽しみたいと思いました。

けれど部活動という場所は入れ替わりのある場所です。卒業をしていく彼らがそれまでの卒業生と同じようにそれぞれの場所でまた輝いてほしいと思います。ここで得たことを生かし、時には苦しいこともあるだろうけれど、自分自身を磨いていってください。ここでの思い出と仲間が、これから先のいつかの自分を助けてくれます。そして、いつでもまたこの場所へ戻ってきてください。

3年間ありがとう。