イメージなんかで変わるのか、と思うかもしれませんが、変わります。
音はイメージで変わります。
まず、音はホールの2階席を常にイメージします。遠くへ届けるイメージを大切にします。講師の先生も先日言っていましたが、近くの人と会話するときは口の形をハッキリさせたり、ハキハキと話さなくても内容が伝わるけれど、遠くの人と会話するときは、ハッキリと発音しないと聞き取れないですよね。
音も同じです。遠くにいる人に音の輪郭や表現を伝えたければハッキリわかりやすくする必要があります。それを遠くにいる人に届けるイメージがある状態で演奏するのとそうでないのでは絶対に変わります。だから遠くにいる人に音を届けるイメージはとても大切です。
また、景色や色、温度をイメージするのも大切です。表現に必ず影響します。何も考えていないとそういう音になります。棒読みならぬ棒吹きと評されます。
また、音を混ぜるイメージを持ちましょう。実際にはそのために息のスピードや喉を広げるなど技術を要します。が、まずイメージです。異なる楽器の音を一つの響きにします。一人ではなく、全員で演奏していることを意識します。
機械が演奏しているわけではありません。人間が演奏しているんです。だからこそ、考えて吹いてください。私たちには考えることができます。いつもどんなときも。本番の最中もです。そして、全体のことを考えてください。自分の音が全体でどんな響きになるのかイメージします。全体でどんな響きが求められているのか考えます。
まだ時間はあります。そして、ちゃんと終わりもきます。見えないゴールに向かって走っているわけではありません。見えるゴールに向かって、自分がどう一生懸命になれるのか、その最後のラストスパートの走り方を考えましょう。
課題曲はブルースプリング、青春です。中学校生活のほんの一部だけれど、夏休みの残り数日、がむしゃらにできることに対しあがくのも青春ではないでしょうか。
自分たちの青春をどんなふうに輝かせたいのか、考えましょう。まだできる。