翔全繋互

部員と関係者の連絡用ブログです。

連合終了

本日は連合音楽会でした。

今年度はコロナ禍以降、4年振りの1日開催です。全員合唱の翼をくださいでホール全体が音に包まれるのも、たくさんのお客さんがいたのも久しぶりでした。

さて、1年生は初めてのホールでの演奏です。夏に上級生の演奏していた自由曲を一緒に演奏するのはどうでしたか。そして、毎年この場で演奏しているオーメンズオブラブは、この先も続いてほしいと願っています。年によってカラーは違えど、この曲は私がこの学校で顧問を担うようになってから継続して演奏しています。定番曲としての解放感と高揚感のあるそんな曲です。

2年生、新体制となり頑張る毎日です。難しさや戸惑いのある日々だと思いますが、頑張っていると思います。目の前のうまくいかないことにもがきつつ、1年後やその先を見据えながら、学年として取り組んでいきましょう。今回セッティングを主軸に係の仕事や搬出入がありました。次にどうすればいいのか、周りをどう動かすか、難しいですよね。集団として動く、機会を活かしながら学びの場としていってくれればと思います。うまくいかなくて当たり前ですし、予期せぬことが起こるものですが、それを踏まえつつ慌てずに最善を尽くす、ということです。

3年生はやはり3年生、こういう場面でも動ける、うまい、いてくれないと成り立ちません。そんな先輩の姿は頼りになります。ありがとうございました。今日でまた一区切り、3月に受験を終えて帰ってくるのを応援しながら待っています。勉強もみんなで頑張っていきましょう。

私にとっては、このホールでこの2曲を聴くのも今日で最後になると気づくと感慨深いものがありました。この響きが今この時にしか聴けないと思うと一瞬一瞬を大切にしたくなります。

来年度はホールは改修工事です。そのため、ホール練習もできない、連合もできないとならないように、夏のコンクール前に別のホールで方式を工夫しつつ開催予定ですが、時期が時期ですから、コンクール曲を2・3年生で演奏することになるでしょう。すると心持ちが違うでしょう。こうした市内の別の中学の演奏を楽しみながら聴く、合同バンドで交流する、係分担の中で運営のサポートを学ぶ、みんなで演奏を楽しみながら聴いてもらう、そうした機会がどれだけ貴重なことか、知ってくれればうれしいです。

1日活動で疲れたと思います。日曜はゆっくり休みつつ、月曜には元気に登校してください。来週は合唱祭です。楽しみにしています。

 

録音の音源はクラスルームにしばらく入れておきます。

連合と後期部費集金のお知らせ

連合について

詳細はクラスルーム、保護者会の連絡でお知らせしています。

観覧予定の方は、以下に注意をしてください。

・写真や動画の撮影はできません

・演奏中に出入りはできません

・タイムテーブルの時間は前後する可能性があります

・午前と午後で2回入場される予定の方は入場券が2枚必要です

・入場券のあまりは音楽室にあります

・入場券を忘れた、持っていない等は受付で学校名と名前を伝えてください

 

後期部費集金について

10月25日の朝を予定しています。1・2年生が対象です。ご理解ご協力をお願いいたします。

地域での活動

今日は地域の催しのイベントに出演しました。1年生にとっては初めての本番です。例年、初舞台は連合音楽会でしたが、今年はこうして一足早くこんな貴重な機会があったのはとてもありがたいことです。

保護者の方々もたくさんいらっしゃってくださいました。家でいろいろ、今日のことを話してくれたら嬉しいです。

3年生も来てくれてましたね。片付けの動きの早さはやはりさすがの3年生です。ありがたかったですね。

地域の方々の様々な思いで、こうした催しは成り立っています。お声をかけていただけたこともありがたいです。中学生は上手さでは及ばない部分がもちろんありますけど、一生懸命さは勝る部分があります。その時その時を大切に目の前のことに一生懸命に、そして感謝の気持ちを大切にしてほしいです。

うまくいった部分もうまくいかなかった部分も次へつなげていきましょう。

今日はお疲れさまでした。1年生も2年生も時間がない中で、本当によく頑張ったと思います。

帰っています。

どうにか無事に大会翌日の修学旅行に欠席遅刻者なしで行って帰ってこられそうです。今は帰路です。

帰ってくるまでが都大会、ということで、ここで3年生は仮引退となります。お疲れ様。次は10月連合音楽会、1日帰ってくることになります。よろしくお願いします。

そして、受験を終えて3月しっかりと帰ってきてください。待っています。

1年生2年生、お片付けありがとうございます。お土産はありませんけど、お土産話は後日しますね。

 

明けの14日の朝、撮って出しを再生します。できればみんなで見ましょう。

審査講評050909

合計799点(12校/14校)

※上下カットの合計

 

Tp奏者

課題70

バランスの良いバランスの良い大変美しいサウンドです。テンポの良い流れのあるマーチでした。トリオのメロディーラインには少々アイデアがあってもいいですね。

自由75

大変音楽的な演奏です。アンサンブルのメリハリのある演奏でした。Tpパートはよい音ですね。

 

Hr奏者

課題75

メロディーにあとおしはNGです。テンポ遅、Cymtoomuch、伸ばしの音カラー変化×、Hrあとうち舌つかいすぎると破裂音が先にくるのでコードが聞こえません。Cbボウイング??音程バランスだけ整えてもいい音楽はできないと思います。

自由75

Winds優しい音Goodしかしフレーズが見えないです。頂点をもっと決めて立体的に。すべての音に意志と意図が見えないので、これがいわゆる棒吹きなのです。楽器は難しいですが楽器を吹くことを目的にしないでください。あくまで音楽をやる手段なのです。

 

Tub奏者

課題79

いい冒頭でした。Aから少し緊張感がきれた感じがしました。最後のメロディーは若干後押し気味に聴こえてしまいました。

自由79

冒頭の木管アンサンブルはハーモニーがちょっと惜しい感じでした。ある程度息圧があると音質もピッチもいいですが、Pになると圧が減るので注意です。

 

Sax奏者

課題80

全員しっかりよく音が出ていますが、四分音符より長い音符でほぼすべて後押ししてしまうのが気になります。フレーズで歌えるといいですね。

自由82

音質、音色自体はよいものを持っています。やや力が入りすぎているようです。もっとリラックスできるとさらに良い響きが出せます。

 

指揮者

課題79

明るい音色で楽しいマーチになりました。少しアンサンブルが雑に聴こえるときがありましたが。力みすぎないでいいサウンドを作れるといいですね。

自由84

課題曲よりも丁寧なアンサンブルで立派な演奏になりました。実力のあるバンドだと思いますが、表現したいことがなかなか伝わらない印象です。どのような音楽を作ってどのように伝えるか。研究してみてください。

 

Perc奏者

課題82

明るく前向き、気持ちのよいマーチ。mpやTrio等もう少し弱奏を楽しむ感じが欲しいです。マーチの表情にある音の伸ばし方抜き方を意識してみてください。ベターとならないよう。

自由84

特に強奏、みんなでメロディーラインを意識して伴奏は支えるつもりで。Percいいバランス。ドラマを感じさせる演奏でした。

 

Cl奏者

課題82

Tuttiのサウンドが豊かで充実の響きのマーチでした。多々メロディーラインなどの歌い方で後押しの雰囲気を感じました。一つの音であとから息を吹き込んでふくらまさずにフレーズのかたまりを意識して長く大きな山を描くつもりで歌えるとよりよいです。

自由86

各パートの技術音色が生きていて曲にあった表現でした。場面ごとのキャラクターがよく伝わりました。弱奏時はもっとその表情、音色になりとよりよいですね。全体を通してしっかり鳴っているので、pやppの質感にこだわり、より美しいハーモニーを作り出せるとさらにすばらしくなりと感じました。

 

考察

レベルの高い大会は審査もシビアであると改めて思いました。息の使い方は最近の重点課題でした。やはりプロが聴くと音の後押しはかなり気になるようです。私自身はしょうがないかな、と思い妥協していた点でしたが、複数の審査に書かれていました。さすがは上位大会。弱奏の課題、フレーズの長さの課題は以前からの継続課題ですね。

最近頑張っていたテンポ感は一つ成果として表れていたように思います。パーカッションと低音に頼り切っていた部分でしたが、全体で身体や声を使いながらテンポを入れていくことはよかったように思います。続けていきましょう。しかしながら、それぞれ今の自分にできる最大限の演奏でした。お疲れ様です。3年生はひとまず勉強です。1・2年生はこれからも課題を見つめつつステップアップしていきましょう。

お礼

さて、本日どうにか無事に都大会を終えることができました。以前にも伝えましたが、吹奏楽を始めて約20年、部活動を見るようになってざっくり10年、金賞をいただくこと自体が難しいということを演奏者としても顧問としても十分に知っています。ましてや顧問としてこの大会に出ることのできる日が来るとは思っていませんでした。子供たちが連れていってくれました。卒業生の積み重ねた日々、現役の頑張り、すべてのつながりがあっての今日です。特別で大切なこの時間は、私にとってもこの先様々場面で糧として残っていきます。

何より、ひとりひとりにとって思い出や目標となりこの先の人生の財産となってくれたら嬉しいです。

そして、今日1年生も含め全員揃って写真を撮れたことも嬉しかったです。コロナ禍以降、様々な場面で健康や集団やモチベーションに困難さがつきまとっていました。今も何かが大きく変わったわけではなく、困難さはあります。そのなかで約70人、メンバーが揃ったこと、同じ思い出を共有できることに喜びを感じています。家族の方々を中心にいろんな人の優しさのおかげです。ありがとうございます。

さて、私たちの演奏らしい演奏でした。土壇場でトラブル楽器たち、練習段階から泣いている、演奏中のハプニング、もはや恒例の風景とさえ感じるくらい慣れてしまい、それすら楽しめる自分がいます。それも含めて私たちらしい演奏でした。純粋に私たちらしい、素直で明るい演奏でいい演奏でした。指揮者は彼らの成長と成果を最も間近に見ることができる位置かもしれません。楽しい12分でした。

 

審査講評は明日、新幹線内あたりで打ち込みます。たぶん。

そう、明日は朝ちゃんと起きられるのでしょうか。心配です。まさか、この22時のタイミングで寝ていない人はいないですよね。寝ましょう。

 

保護者の皆様、本当に日頃よりご理解ご協力ありがとうございます。今後は1.2年を中心にまた新たに始まっていきます。今後ともよろしくお願いいたします。

本当にありがとうございました。

また、今回地域の方々や事務の方々、本当に多くの方々の応援がありました。少しずつ、様々な形で感謝の思いを形にしていきたいと思っております。

ありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

大会チケットについて

今月23日に事前打ち合わせに行ってまいります。

その際、各校のチケット数の申告があります。

そのため、お休み中で申し訳ありませんが、部員のタブレットのクラスルームにチケット数の提出フォームがありますので、そちらで数を入力し提出をお願いします。

当日券の販売はありますが、例年途中で満席となり売り切れていますので、ご注意ください。23日以降は数の変更ができません。

なお、今回は無料でスマホやパソコンでライブ配信もあります。ウィーンホールにモニターを設置してあるものも無料で鑑賞できます。

 

 

卒業生のみなさん、チケットが欲しい人は22日までに必要な枚数を個別に連絡してください。当日、何かしらのお手伝いはお願いしたいですが、せっかくなので演奏は客席で聴いてもらいたいと思っています。ちなみに高校生以上は1500円です。

 

 

お盆明けに改めて保護者会には一斉連絡を流します。よろしくお願いいたします。

上部大会出場

本日、9日に行われる上部大会への出場団体14団体が発表されました。

現時点で把握している情報をお知らせいたします。

23日に説明会が行われます。

会場は昨日と同様です。

チケットは後日、学校経由で購入のお知らせを配布いたします。なお、今年は無料での配信もあるとのことです。遠方にお住まいの方もご覧いただくことができます。

当日の出番は6番目、15:30前後が本番です。

3年生は翌日から修学旅行となるので、本番後すぐに解散を考えています。

借用できる楽器はピアノのみとなるため、打楽器の準備、トラックの手配、そのための費用などが課題となっています。

練習は20日以降少し再開させていこうとは思いますが、急遽となりますので下級生を中心に進めていこうと考えています。しかしながら、修学旅行前で平日はおそらく集まりが多いと思いますので、調整しながら進めていこうと思います。

 

さて、上部大会へ出場できるということは本当にすごいことを成し遂げているということを自信にしてほしいと思います。私は自分の人生の中で現実となるとは思っていなかったというところが本音です。それくらい難しいことだということを知っていました。

そもそも、500以上の団体の中でA編成に出場すること自体が実際はすごいことです。確かに下限の条件はありませんが、少子化や部活動に対する考え方が変化するこの世の中、2曲を仕上げていくことがそもそも難しいです。そして多くの部員がいることが奇跡です。2年前、初めてA編成で出場した夏、2曲を仕上げていくことの難しさを本当に感じました。そして1年前、人数がいることの高い力を感じました。

今日、バタバタと色々している中、たくさんの卒業生や関係者から連絡がありました。おめでとうございます、そうした言葉をたくさんいただきました。現役の頑張りをこうして喜んでくれる人がいること、とても嬉しく思います。支えてくれた家族の方もその頑張りを褒めてくれたことでしょう。喜んでくれたのではないでしょうか。

感謝、その思いを上部大会では表現できればいいかなと考えています。仲間に対して、卒業生に対して、後輩に対して、支えてくれた人に対して、家族に対して、個人競技ではない分、たくさんの人の力があっての今です。喜んでくれた人に向けて、自分たちができる最大限の思いを表現できれば、それがありがとうという感謝の気持ちがこもった演奏になるのではと思います。

 

それでも今は、休息しつつ1・2年生は夏を楽しんでください。でも宿題、終わらせてくださいね。3年生は休息を大切にしつつ勉強をしましょう。俳句の2回目は15日締め切りですよ。

ご協力、ありがとうございました。

6日、無事にコンクールを終了いたしました。ありがたいことに金賞をいただくことができました。部員の努力がこうして本人たちの大きな目標に届いたこと、何より本人たちの努力の成果だったと思います。

今年は3年生の人数が多かったことが一つ特徴的だったと思います。バンドを支える音色の土台にどのパートにも3年生がいること、それは大きな力でした。人数が多いことは、必ずしもメリットではなかったとは思います。どんな面も両面がありますから、人数の多さゆえに、難しい部分はたくさんありました。でも、彼らの学年は受容的であること、暖かい人柄を持っています。その良さを伸ばしながら最後まで支えあっていました。毎年、コンクールの舞台での演奏は、非常に嬉しさ楽しさを感じるひとときです。今年もまた、そのひとときが特別なものとなりました。

これからを創っていく2年生はとても不安なことでしょう。2年生には2年生のカラーがあります。これから自分たちの調和を探していきます。1年後の自分たちを描きつつ、そこがブレなければ、途中で何かあっても大丈夫です。この夏に向けての努力する姿、確実に力となっています。昨日より明日が後退することはありません。まだまだ10代、絶対に上手くしかなりませんから。

1年生、ずっと見ることもできずにすみませんでした。お手伝いばかりで退屈だったと思いますが、とても助かりました。次に向けて経験にもなったと思います。これから頑張っていきましょう。

 

卒業生、お手伝いありがとうございました。手際が悪くてすみませんでした。色々とあったトラブルをその場その場で対応してくれた卒業生がいてくれたから、今日という日が無事に終えられました。ありがとうございます。スプリングコンサート、また待っています。今年は教えにきてくれた人、手伝ってくれた人、連絡をくれた人、たくさんいました。こうして、卒業生が増えていく中でそれぞれがそれぞれの場所で頑張ってくれている姿と近況を垣間見ることができるのは、この仕事をしている中でとても嬉しいときです。また、それぞれの場所で頑張りつつ、いろいろと手伝ってくれると助かります。

保護者の皆様

今年は久しぶりの制限なしの有観客でした。お子様の頑張る姿を見ていただくことができて、非常に嬉しく思っております。また、この日を本人たちが迎えるにあたって、悩み戸惑うことがあったであろうその毎日にご理解ご協力くださり、本当にありがとうございました。今後もどうぞよろしくお願いいたします。

 

ひとまず努力を労いつつ、ゆっくり休み、それぞれの次へと進んでいきましょう。

ありがとうございました。

審査講評050806

オーボエ奏者

課題79

 明るいリッチなサウンドとても良いですね!もう少し色んな表情、またはその表情の変化の過程を見せてほしいです。ただし、テンポには影響がないように。少しセクションごとのツギハギを感じます。Tb良い音でした。

自由81

 全体に各楽器のクセが放置されているところが散見されます。各自のレベルは高いほうですね。基礎で自分のクセを理解してそうならないように気をつけましょう。(特に木管

 

打楽器奏者

課題82

 スネア、全体的にもう一枚表に出ましょう。リズムで牽引していくのはスネアです。バスドラももう少しだけツブが出てもよいかな。(弱音のとき)グロッケンとてもよかった。

自由82

 速くなってからのシンバルはもっと音量あってもよかった。明るくのびやかな演奏、好感です。

 

チューバ奏者

課題84

 すっきりした演奏で好感を持ちました。Cの♬♫の伴奏が乱れないよう注意を。KからのTb等の十六分音符ははっきりと吹きましょう。

自由82

 アンサンブルがしっかりとしているのが印象的でした。途中弱奏部分(速いテンポでした)からバランスをどうしたいのかわからなくなった箇所がありました。管楽器もしっかり鳴らして良いと思います。

 

トランペット奏者

課題86

 明るく豊かな響きを持った良いバンドです。バランスとても良かったです。

自由86

 表現力豊かですばらしい演奏です。個々のレベルも高くソロも良かったです。

 

サックス奏者

課題87

 健康的伸びやかなサウンドでした。音楽の内容もよく整理、勉強できていると思います。メロディのサウンドもよくブレンドしていてよいですが、音域の中で高いほうの音で少し押し付けるような歌い方が気になりました。

自由88

 丁寧に音色づくりできていました。色彩を感じさせる音色が美しかったです。テンションの緩急もうまく表していてよかったです。大きなスケールで歌えていました。

 

ユーフォ奏者

課題88

 全体によい音がでてバランスのよいのびのびとした演奏でした。アインザッツや音程、音色などを合わせることをさらに追求してより表情豊かな演奏を目指してください。

自由90

 とてもまとまった響きで曲想をよく表現できていました。TuttiのFなどは本当によい音をしていると思います。Pで人数が少なくなったときの音色や音程、歌い方などの追求して、完成度をあげてください。今後がたのしみです。

 

考察

今まで、審査員の専門楽器を中心に長所短所ともに述べられることが多かったです。パートごとや個人に指摘されることが多かったのです。が、今回はバンド全体に対する講評が主でした。これは、突出する個での技量ではなく、バンドが全体として力を付けてきたと解釈できるのでは、と考えます。この1年、パートやセクションでの技量を上げることを意識してきました。技術の高い人をより伸ばすことも大切にしつつ、技術の高い人が他を育て、力を底上げすることを考えてきたのです。その取り組みに一定の成果と評価がついたのではないかと思います。誰かを置き去りにするのではなく、共に支えあう姿勢を意識してきました。個の技術を伸ばすことも大切にしつつ、バンドが全体で成長することを願ってきた私は、今回の講評をこのようにポジティブに受け取ります。

自由曲

自由曲は毎年秋にそのときの2年生が候補から選びます。候補とする曲はこちらが出しますが、最後に選ぶのは上級生です。

今年は情感溢れる一曲です。技術的にも難しさが随所にある曲ですね。表現をつけようと思ったら、いくらでも山程できることがあるようなそんな一曲です。

前にも書きましたが、樽屋雅徳さんの曲は、マードックやマゼラン、名曲揃いです。難易度もふまえてこの曲を候補としましたが、場面がはっきりと入れ替わりストーリーのあるこの曲は明解さと深みがある味わい深い曲です。

楽器は口や手だけ演奏するものではない。全身で表現をします。目、足、表情はどうなっていますか。この曲は機械のように演奏するような曲ではないです。そして、表情は音にも影響します。

この曲も好きな部分がたくさんあります。

自分たちが好きなフレーズ、見つけられましたか。

 

私は中学時代、トロンボーンでした。吹奏楽曲のトロンボーンはハーモニーだらけで当時の私はそこに物足りなさを感じることもありました。でも2小節、好きなフレーズがあったんです。メロディーじゃないですけど。ただの4分音符の羅列ですけど、好きでした。そこはたくさん練習しましたし、気合いの入り方がやっぱり違いました。今でも音を覚えています。

そんなフレーズがあるの、よくないですか?

課題曲

今回のマーチは高校生による作曲です。

あくまで素人の個人の見解ですが、この曲は何曲も作曲をしてきた人とは違う、初々しさを随所に感じます。悪くいえば不完全とも言えるでしょう。

転調が多いところが難しさですが、さらに転調に向かう過程にある和音がいつもは使わないような、お洒落なものが多いです。どうバランスを取ればいいのか、正直わからなくなります。あえてひっかけ問題を入れました、解いてみてください、と言わんばかりの和音です。でも、そんな一つ一つの和音に作者のこだわりや愛着も同時に感じます。きっと初めて作ったコンクール課題曲、吹奏楽の良いところも難しいところも盛りだくさんにしたかったそんな一曲です。

課題曲の選定は、単純にマーチであることを前提にしています。大概マーチは複数あるのでそれは選びますが、基準は演奏の作り方が自身に合っているもの、ということを重視しています。今年はもう一曲は8/6だったので避けました。

でも、今年のこの課題曲は私たちの性には合っていると思っています。

不完全さや未熟な部分、奏者がそれを努力や思考で補い個性を出す、それができるからです。

初々しく、吹奏楽の原風景を思い起こさせるようなこの一曲、どう演奏したいでしょうか。

Dのようにところどころ昭和の歌謡曲を思われるフレーズ、ドラクエを想起させる和音、好きなところが私にはたくさんあります。

あなたたちはどうでしょうか。

自分たちの演奏

コンクールは審査があります。

積み重ねた努力や各校の事情を鑑みることはなく、音での勝負の世界です。

ミスやアラはもちろんないほうがいいです。でも、落ち度のない完璧に近い演奏が必ずしも正しいとも思えないのです。

まぁ、私にはそれだけの実力がない、ということを私自身が理解しているからかもしれません。私の先生はどちらかといえば、落ち度のない、ザ、コンクールといった演奏をする人だったと思います。こうして自分が教える立場で振り返ると改めて先生の凄さを感じます。同時に私には私の音楽があるのだということも感じます。

音大を出ていない素人の私には音楽理論がちゃんとはわからない。知識や技能が圧倒的に不足しています。でも、補う努力はします。機械やプロフェッショナルの力をもらいながら、補います。

そして、全体的に落ち度のない演奏ではなく、私たちらしい今年なら今年らしい演奏を最大限引き出すことを目指しています。

今年は特にそういう気持ちが強いと思います。毎年部員のモチベーションやスタンスで少なからずや変化しているコンクールへの取り組みです。もちろん結果が付いてきてほしいとも思いますから、そちらも最後まで全力で取り組みます。同時にこの一音が好き、このフレーズが好き、そんな気持ちを持って演奏してもらいたいのです。どう表現したい、こうしたい、そんな気持ちをのせた音楽にしたい。どうにもそういった、音楽に対する積極性がまだまだ足りないと思ってしまいます。本番は一度きり。青春のかけがえのないひとときを楽しんでほしい。緊張感を乗り越えてほしい。達成感を感じてほしい。

聴いてもらえるコンクールは久しぶりです。聴いてもらえるから、ここを聴いてほしい、それを各自が持ってほしいのです。

そして聴いてほしいから、どういう風に表現したいのかを考えてほしい。そのために音程があう必要がある、バランスを取る必要がある、縦を揃える必要があると思ってほしい。やらなきゃいけないから、そういった気持ちではなく。

私が残りの僅かな期間にする作業は確かにあら探しでしょう。でも、自分たちの表現できる音楽を真剣に探してもらいたい。そして聴いてもらえることに喜びを感じてもらいたい。一緒に演奏できる仲間がいることに感謝の思いを持ってもらいたい。

私たちに落ち度のない完璧な演奏はできない。それはできる人たちがやってくれます。それはそれで素晴らしいことです。とても真似はできません。でも、私たちには私たちの持ち味があるはずです。やり遂げる上で何ができるでしょうか。